「コンプレックス」がテーマでもNテーマでもあります!!番外編、ネガティブゲーム部!現実から逃げた先の楽園、楽園から逃げるためには……『Caligula カリギュラ オーバードーズ』

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ゲーム
【Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ】プロモーションムービー

こういう方にオススメ

  • 「戦闘とかストーリーがちょっと変わったゲームがやりたい」
  • 「ちょっとダークなゲームがやりたい」
  • 「コンプレックスから抜け出す方法を知りたい……」

このゲームをやれば……

「自分にあってる!!」となります!!

最初に

さて、番外編です。

番外編では、ジャンル化するのが難しかったり、あるいはネガティブを主流テーマにするのが難しくともぜひ紹介、あるいは大いに参考になるものを紹介いたします。(すでに何回か紹介してますがあらためて定義を明確にしました)

前回は後者といえるundertaleを紹介しましたね。

今回は前者です。たまたまPS4の無料でダウンロードできるものをやってみたのですが、なかなかブログテーマにあっていたので紹介させていただきます。(ただし現在は無料ダウンロード期間が終わっているので購入が必要となります)

その名も「カリギュラ Overdose」いわゆるRPGのゲームです。

通常版のほう(Overdoseがついていない方)が安いとは思いますが、後述の理由よりぜひ、Overdose版をオススメいたします。

カリギュラ効果というのが題材みたいです。

あらすじ

バーチャルアイドル「μ」が作り出した楽園の世界「メビウス」。なんでも望みが叶うと呼ばれている場所が舞台となります。主人公であるあなたは学校の始業式で突然、周りの人間の異様さに気が付きました。そう、自分は現実ではない世界にいるのだと気づくのです。

自分は確かにこの場所を望んできた、でも帰らなければいけない理由がある。同じような理由で「メビウス」へ来て、同じような理由で帰ることを決意した同士達によって現実世界に戻るための部活動を行う部、通称、「帰宅部」が設立されます。

立ちはだかるのはμの力を使って曲を作り、「メビウス」に紛れ込んだ人たちをより依存させる目的をもつ者たち、通称「楽士」と呼ばれる存在です。彼らは彼らなりの理由で現実に失望し、「メビウス」を守ろうとするのです。

そして、楽園世界を歩き回っているうちに生徒たちの、そして仲間となった彼らの、楽士たちの悩みを知ることになっていきます。

果たしてあなたは現実へ帰還することはできるのでしょうか……。

戦闘形式

基本的に、道中にいる生徒と接触すると戦闘が始まります。

コマンドを入力するとキャラクターが実行する……というと普通のRPGですが、少しだけ違う点があります。

1つは「イマジナリーチェイン」と呼ばれる力によって、キャラクターが行動した後の動きを先に見えること、2つ目は「お金」や「アイテム」という概念がないことです。

敵の攻撃を防御したり、回避したりといったことが簡単にでき、初心者でも味方の行動と組み合わせて爽快コンボを組みやすいです。

ただ、あくまでもシチュエーション、つまり予想であり、攻撃が命中するかどうかまではわからないので必ずしもこの通りにならないことがあり、特に終盤になるとより、この傾向が顕著になっていきます。

そして、もう一つの特徴のアイテムや資金の概念がないことですね。戦闘に幅がなくなると思われるかもしれませんが、戦闘が終わると味方サイドが全回復してすぐ次の戦闘にいけるので、悪いことだけでは有りません。意外とこの辺りも普通のRPGにはないお気軽さですね。

総じて言ってみれば、戦闘とストーリーを非常に重視したゲームと言えるでしょう。難易度設定などもあるのでやりごたえはなかなかだと思います。

様々な病み、すなわち闇を歌った曲

このゲームの最大の醍醐味です。

「メビウス」に滞在させるため、現実が嫌になるような曲、あるいは楽園にいることを楽しむような曲など様々です。楽士が作った曲をμ(声優さんが演じています)が歌っているという設定なのですがその曲調の豊富さは一つ一つ考察するだけでブログの記事がたくさんかけそうです。

もっとも完全なネガティブな曲ばかりではなく、深い意味があるように見えて、ただの犯罪予告みたいな曲もあったり、自信満々で相手を見下ろしながらもどこか不安があったりと曲があったりと聞いてて飽きません。

後述しますが、主人公もとある事情で曲を作ります。

ちなみに私のお気に入りはこちらです。『独創性インシデント』という曲です。もと引きこもりとしてはかなり共感できる曲でした。

カリギュラオーバードーズ 「Cradle」(歌詞付き)

一つの選択

実はオーバードーズと呼ばれるバージョンでは完全版商法とも呼ばれて非難もされますが主人公の帰宅部という立場を隠した状態で楽士達、すなわち敵陣営とともに、ストーリーを進めたり、楽士たちと交流できたりします。

そして主人公もまた、曲を作り、完全に楽士サイドとしてのキャラクターになれるのです。曲名は「Suicide Prototype」と意味深です。

カリギュラオーバードーズ 「Suicide Prototype」(歌詞付き)

楽士達も悪そうに見えてもどこかコメディチックだったり、残忍そうなキャラでもある種の優しさを持っていたりとなかなか憎めないキャラクターたちがおり、帰宅部にいるときとは別の感覚を楽しめます。

もちろん楽士達とともに戦うこともできます。この場合は、帰宅部によってメビウスの洗脳を解除された生徒たちと戦ったり、ちょっと強化された味方の帰宅部達を打ち負かすというシナリオになります。

とはいえ、帰宅部側から見てみればこれは背信行為にほかならず、罪悪心も少なからず芽生えるでしょう。(楽園もなかなか楽しそうなので敵対感覚を楽しむのも有りといえばありですが)

ただ実は完全に悪の側に回るかと言われるとそうでもありません。実は、こちら側の視点でないとわからない帰宅部側の恐ろしい策略などもあります。

このゲームに限ったことではないですが、視点を変える重要性を思い知らされますね。

そして最後に選択を迫られることになります。

どちらを選ぶかはお好きにどうぞ。

難点

敵がワンパターン

基本的に戦うのはメビウスに囚われた学生と楽士のみなので、代わり映えしないちょっと退屈かもしれません。攻撃パターンなどは進行につれてゴツい装備や禍々しい力によって強力な攻撃をしてくるのですが、ビジュアルという側面では、敵とたたかうのは退屈に感じる可能性があります。

若干いらつくようなキャラ達

コンプレックスが共感できるキャラも多いのですが、一方で若干苛つくようなキャラも多いことは否定できません。特にコンプレックスの原因になるようなキャラも登場したり、かなり身勝手な理由でメビウスに来たようなキャラもいたりするので、ちょっとプレイしていてストレスになるような部分はあるかもしれません。

終わりに

身近な悩みではない、深刻な闇、そして現実と向き合うか、逃げるかの選択、そしてぱっと見でわかるようでわからないような帰宅部や楽士たちの深い悩みなど人間ドラマにおいてもかなり力を入れた作品と言えるでしょう。

純粋なRPG、あるいは選択の多さなどがお好きな方には他のRPGをオススメいたしますが、ストーリーや闇に迫る真理、少し変わったRPGをやりたいという方にはぜひ、プレイしていただきたいなと思っています。

なにより普通にμが可愛いんですよね。見た目もそうなのですが、全力で人を幸せにしようという気持ちが伝わってきて……。そして、空回りという言葉だけではすまない危うさが、間違いなくこの作品の魅力を引き上げています。

当ブログでは楽士の歌に注目しましたが、味方サイドである帰宅部の人たちも一癖も二癖もあり、なかなか、複雑なコンプレックスをいだいており、単純に「帰る」という目的だけではすまないものを感じることができます。

プレイしてみると、自分の中の意外なネガティブがわかったり、他の人のネガティブがわかるかもしれませんね。

ちなみに最近2が出ました。そちらはまだプレイできていはいないのですが、いつかやってみたいと思っています。

余談

本当に全くの余談なのですが……だいぶ前に、このゲームを参考に自作したifEDを2次創作として某小説サイトに投稿したことがあるんですよね。で、たまに見に行くと少しながらも微妙に閲覧数が増えている……と。

なんだったら多分現状だとこのブログの閲覧者多い可能性があるんですよね……。

ちょっと複雑です。

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