スケールの大きい現代と過去を繋ぐ架空のお話……誰もが夢見る最強の政治が始まります。読めば歴史の概念が変わりますよ? 『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 著 眞邊明人 p431(あとがきなし)

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その他

オススメできる人

  • 歴史ともしも話が好きな方
  • コロナの反省会がしたい方
  • 人と政治の関係をもう一度考え直したい方

今回はだいぶ新し目の本ですね(ついつい衝動買いしてしました

タイトル通りのお話ですが、なんと、今世間で問題の渦中となっているコロナに対してどう立ち向かうかを描いた本です。

さらにさらに、タイトルにある徳川家康だけではなく、織田信長、豊臣秀吉といった戦国3トップ、幕末どころか、歴史を見渡しても超人気の坂本龍馬、そして、大久保利通、足利義満、北条政子といった言うまでもないほどの前人未到の実績がある歴史上の人物がもし現代に蘇り、国のトップに立ったのならば……という非常にスケールが大きいもしも話です。

歴史にあまり詳しくない人でも、このリーダーたちが「コロナをどう対処していくのか?」という方面では中々興味が持てるのではないでしょうか?

そして、もちろんですが。

「すごい人達がやってきて問題を解決した!!わーいこれで万々歳だー!!!」

バブル世代の人々のイラスト
バブルじゃー!!

みたいな話なら当ブログでは紹介しません!!

少しずつ広がっていく不安や闇、そしてどこか危うげな雰囲気などを第三者から感じさせつつ、ゆっくりと物語は進んでいきます。

圧倒的スケール、そして、歴史上人物たちの考え方や戦い方、そしてコロナから始まり、現代が抱える大きな問題……目に見える大きな障害だけではなく、人が生きるための小さな問題についてもとりあげています。

400ページは当ブログの中でも中々多めですが、深刻な問題ですら楽しめて読める本と言えるでしょう。

コロナが収束してきた今が一番いい時、空想でも、いや、空想だからこそ、反省会をやりやすいかもしれません。

ロマンと、理想と、現実と、そして学びが大いに詰め込まれた作品です。

あらすじ

コロナが蔓延しているどこかと同じような世界……しかし、物語の状況は遥かに過酷です。

なんと総理大臣や政治の幹部ですら、コロナの病に倒れ、人々は政治に信頼が持てず、日本の存続すら絶望的な状況でした。

最後の希望として、幹事長である木村辰之介がとった手段は大胆なものでした。世界初のAIとホログラム技術により、歴史上の偉人達を復活させ、最強内閣を作り、事態の収束、及び国民の救済を託すことでした。

ある程度、AIのちからによる事前学習はあったものの、突然蘇り、全く馴染みがない言葉、制度、そして法律は、偉人たちといえど、混乱し、すぐには対処はできませんでした。

しかし、徳川家康を中心に、豊臣秀吉、織田信長、坂本龍馬といった現代人とは比べ物にならないほどの行動力、求心力、決断力、そして覚悟に優れたリーダーたち、そして各分野のエリートたちは大胆不敵、恐れ知らず、奇想天外な政策をたてていき、あらゆる場面に対処していきます。

そしてもうひとりの主人公、アナウンサーである西村理沙はひょんなことから、坂本龍馬にインタビューをすることになり、最強内閣を見守っていく立場につくことになります。

彼女は彼らの偉大さに触れ、恐れを抱き、そして、ちょっとずつ巻き込まれていくのです。

彼女自身も知らない彼女の秘密とともに……。

度胸と戦術、そして行動力

偉大な出来事をした人物を集めただけあって、恐ろしいほどの度胸と行動力を兼ね備えています。具体的にどういう政策をしたかは是非、読んでいただきたいのですが、現実で同じことをやると言ったらまず狂人扱い、反発大量発生、どんな立場にいようとも即辞任、といった負と恥のフルコースを堪能できると思われます。

しかし、彼らは目的を冷静に分析し、やるといったらやる、決めると言ったら決める、そして動かすと言ったら人を動かすということをあらゆる手段を活用して動かしていきます。

芯の部分にあるのはやはり、胆力といえるでしょう。常に自分の命も他者の命もかけてきた人間の肝の太さは現代の人間が束になったとしてもかないません。中国の故事成語に「千万人と雖も吾往かん」という言葉がありますが、まさにそれを体現していると言えるでしょう。(日本の人物に中国の故事成語を使うのは我ながらどうかなと思いますけどね

さらには、現代という慣れない場所、物、人を戦術、立場という、戦国時代では最優先事項だったものに落とし込み、最終的に自分の得意分野のように扱っていきます。

一言で言うならば、エネルギーに溢れた存在であり、見ているだけでポジティブ感が来ます。若い人向けに言うのならばチートというやつですね。

過去と現代

戦国時代という過酷な時代を生き抜いた彼らの考えや思想は強者そのものです。人の命、自分の命を決して軽視しているわけではありませんが、いざというときは捨てる覚悟を持ち、そして捨てる力を持つ覚悟の大きさはあらゆる敵や問題を突破していきました。

現代に蘇っていても変わりません。法律や思想などであまり過激な策はとらないものの、かなり割り切っている場面が多かったです。

彼らにとっては現代の人間はやはりあまりいい印象ではありません。

責任感がなく、命を大事にするという方便のもと、義務から逃げ回っています。特に坂本龍馬が目指したみんなが参加できる政治にみんなが参加していないということは大いに失望していました。

しかし、一方、中盤から物語は大きく動いていくのですが、偉人たちもあることに気づいていきます。

弱さは本当に弱さだけなのか。強さは本当に強さだけなのか。

そして読者も同じです。

タイトルがタイトルだけに、歴史も大きなテーマなのですが、多分、読む前に考えている歴史と、読んだ後に考える歴史はかなり違ったものになっていきます。

総評

現実の大災厄になったコロナ……それを圧倒的なパワーでねじ伏せる偉人たちの物語であり、そして政治と人についてまた考えさせられる物語です。

特に中盤にかけてからはあらゆる人物の思いや、悩み、問い、そして世界の見方などが浮かんできて、過去と現代で変わるもの、変わらないものが見えていきます。

内容もわかりやすくなるように、偉人たち(あるいは作者?)がいいたいこと、あるいは考えていることは黒字で表示され、章の最後には、エピソードに関連する偉人たちが残した名言でまとめられています。そして、歴史、現代を問わず、聞き慣れない言葉は左のページの隅に解説付きで載っている親切仕様です。

歴史に詳しくない人でも、政治用語に詳しくない人でも安心して読むことができます。(私みたいに

歴史上の人物たちの意外な側面が見られ、特に徳川綱吉に関してはこの本を読んだら印象が大きく変わっていくと思います。

そして、坂本龍馬好きにもちろんオススメ、過去と現代を一番左右し、時代劇や小説などでイメージが湧きやすい彼らしい姿を見ることできるでしょう。

学びや考える力を育てつつ、ネガティブを打ち崩し、ネガティブを作り出して成長を促してくれます。何より、なかなか痛快な物語であり、特にコロナで陰鬱になった方にはおすすめしたいです。

きっと歴史は変えられます。

要点へのヒント

今回の話の要点は3つですね。歴史、責任、……そしてもう一つが非常に重要です。

ヒントは……最初のページですね。

そして、もう一つ、この最強内閣の弱点をわかりやすく述べた言葉が途中で出てきます。

もしかしたら読まなくてもわかるかもしれません。これがヒントです。

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